カシミヤ所有者は知っておきたい!カシミヤストールの虫食い対策 -カツオブシムシ

衣類を食べる虫、カツオブシ虫はカシミヤ(獣毛繊維)が大好きです。

大切なカシミヤストールを守る為に「うちは大丈夫!」と過信せず、徹底的に虫食い対策とっていきましょう!

※閲覧注意:虫の画像アリ※

憎っくき衣類害虫『カツオブシ虫』

ウールやカシミヤを食べる衣類害虫は主に「カツオブシムシ」と「イガ」です。甲虫類の「カツオブシムシ」と、蛾の仲間の「イガ」とでは生態が異なりますので今回はカツオブシムシについてのお話です。

カツオブシムシ成虫
画像引用:wikipedia

成虫の大きさは2~3mmで、春に活発に野外で活動し、花の蜜や花粉を食べて生きています。マーガレットなどの白い花を餌とし、白い色に反応します。その為、白い洗濯ものに付き、家の中に持ち込んでしまう。ということも多いそうです。

カツオブシムシのライフサイクル

カツオブシムシは《1年1化性》の虫です。

  1. 春~GW前、卵が産みつけられる
  2. 20日程度でふ化した後は、春が来るまで薄暗い場所で過ごします。
  3. 暖かくなったらサナギになります。
  4. サナギから20日程度で成虫へと変態。
  5. 成虫は花を求め明るい野外へ飛び立ちます。
カツオブシムシの一生の図
カツオブシムシの一生

カシミヤやウールにとって、特に気をつけたいのが「幼虫期」で幼虫は衣類繊維を食べながら脱皮を繰り返し300日かけて成長していきます。

長い!幼虫期が長すぎる!300日かけて大事なストールを食べられたらホントたまったもんじゃありません。徹底した対策が必要です!

  1. 成虫を家に持ち帰らない!
  2. 卵を産ませない!
  3. 駆除してから衣類をしまう!
  4. 保存中は防虫剤で駆除する!

カツオブシ虫 成虫の特徴

活動期間

春、気温が15度以上、特に気温が20度から25度、湿度が60パーセントぐらいの時は活発に動きます。約30日間

活動場所

屋外の花の裏などに多くいます。(マーガレットなど白い花)

好きな食べ物

成虫は「花の蜜」や「花粉」がお好きです。白い物に反応します。

カツオブシ虫 幼虫の特徴

活動期間

300日

活動場所

タンスや衣装ケース・部屋の隅・食品棚

好きな食べ物

① ペットの毛・動物性の繊維(ウール・絹・カシミヤ・キャメル・アンゴラなど)

② 乾物類 鰹節や煮干、コショウやトウガラシ、ペットフードなど動物性・植物性いずれもお好きだそうです。

カツオブシムシから衣類を守る対策

カツオブシムシの成虫を家に持ち帰らない!

  • 成虫は春先、花の周りにいます。帰宅時は虫がついてないか衣服を払ってから玄関に入ることをオススメします。
  • 洗濯物にも(特に白色)付く可能性があります。よく払いましょう

卵を産ませない!

  • 卵は幼虫のエサが豊富にある場所に産み付けられます。衣類の周り、食品庫、ペット周りなど清潔にマメに掃除しましょう。
  • 空気も入れ替え、幼虫にとって住みずらい環境をつくりましょう。

駆除してから衣類をしまう!

駆除=洗う 卵も幼虫も洗う事で駆除できます。

  • 卵は水洗いで駆除できます。衣類を仕舞い込む前に水洗いできるものは洗いましょう。
  • 成虫を洗濯物と一緒に取り込み、繁殖をさせないためにも、5月までには洗いましょう。
  • カシミヤなどの頻繁に洗えない繊維にはスチームアイロンもオススメです。卵は熱も苦手です。

保存中は防虫剤で駆除する!

成虫が入らないように、卵を産まないように気を付けていても、どこかの隙間から入り込んでしまうこともあるでしょう。それを避ける為にも衣類用防虫剤を必ず入れましょう

 最後に

沢山のカシミヤ製品を扱う私にとって、カシミヤを餌とするカツオブシ虫は脅威の存在です。とにかく被害にあいたくないので、たくさんの資料を読み学習させていただきました。

有益な情報を提供してくれましたメーカー様。ありがとうございます。

おかげ様で今のところまだ食害にあっていませんし、本物のカツオブシ虫も見たことがありません。

このブログを訪れてくれた同じジョンストンズのカシミヤストール愛用者様も被害に合わないことを願い、情報の共有させていただきました。