ジョンストンズの大判ストールには “カシミヤ100%”の物と”ウール混紡” の物があります。
『6万円台のカシミヤストールはちょっと高いな・・』と躊躇されている方は、一度検討してみてもいいと思います。
カシミヤ100%とウール混の比較
比べてみるのは次の大判ストール
カシミヤ100%とカシミヤ53%ウール47%の物です。
ウール、カシミヤそれぞれの繊維の特徴
2つの製品を比較する前に知っておきたいウールとカシミヤそれぞれの繊維の特徴です。
ウールの特徴
ジョンストンズではLAMBS WOOL(ラムウール)とMERINO WOOL(メリノウール)を原毛から買い付け紡績します。
今回比較に使用したウールはメリノウールで、ニュージーランド産です。ニュージーランドメリノは極めて繊細で際立った柔軟性も兼ね備えており、一貫した強さを持った完璧な繊維といえるそうです。
ウールストールの良いところ
- カシミヤ100%より手ごろな値段
- 空気を含み暖かい
- しわになりにくい
- 毛玉ができるが自然に取れることが多い
ウールストールのまだまだなところ
- 毛玉(ピリング)ができやすい
- 巻いたときボリュームがでる
- 濡れたままこするとフェルト化する
- 洗うと縮む
- 虫の害を受けやすい。
- 通気性が高い反面、防風性が低い
- 磨耗に弱い。
- 人によっては触るとちくちく感じる
カシミヤの特徴
ジョンストンズで使われるカシミヤはカシミヤヤギ(ゴート)の下毛(うぶ毛)です。希少です。
カシミヤ素材の特徴
粗い保護用の外下の下に隠れた下毛。春、毛の生え変わる時期に手作業で漉き取られます。1頭から125gほどしかとれないといわれ、大変希少性の高い素材です。
カシミヤストールの良いところ
- ボリュームが出すぎない
- 滑らかな最高の手触り
- 密度が多く防風性がある
- 肌当たりがよくチクチクしない
- 高級感がある
- 発色が良い
カシミヤストールのまだまだなところ
- 希少な素材で高価
- 毛玉(ピリング)ができやすい
- 洗うと縮む
- 虫の害を受けやすい。
- 磨耗、ひっぱりに弱く繊細
- 扱い次第で風合いが変わる
2つの比較
いよいよ本題、2つの製品を細かく比較していきます。
厚みの違い
1枚を指で挟んだ感覚はどちらも「薄い、違いなし」です。
4枚重ねて厚みを比較すると、カシミヤの方が薄く、繊維と繊維に隙間がない感じがします。逆に、ウールはフワっとした空気感があります。
新品の場合、2つの厚さは僅差でカシミヤが薄い印象です。使い込んでいきますと、繊維がゆるみ両方とも多少厚みが出てきます。
正面からの見た目、比較
横からの見た目 比較
新品の場合、2つの厚さは僅差でカシミヤが薄い印象です。使い込んでいきますと、繊維がゆるみ両方とも多少厚みがでてきます。
重さの比較
ウール混の方が軽かった。
カシミヤは軽い。と思い込んでいましたので、この結果に驚きました。
繊維自体はカシミヤの方が繊細で軽いのに、製品(ストール)になった時はカシミヤの方が重い。これってつまり、細いカシミヤ繊維でウール混と同じボリュームを出す為には、より沢山のカシミヤを使っている。ということですね。
表面
織り目の細かさなどの違いは、肉眼で見る分にはほぼ同じ感じです。
手触り
新品の比較では、カシミヤ100%のものがしっとりと滑らかで最高です!
ウール混は手触りでは多少劣りますが、57%カシミヤが入っていますので『比べると微妙に違うよね。』というぐらいの感じです。
発色の良さ
カシミヤの方が発色が確かにいいです。彩度が高く青が鮮やか。繊維にツヤがありますのでほんとに少し全体的に上品なツヤがあります。
まとめ①
カシミヤ100%とウール混、並べてじっくりと観察してみると確かに違う点がありました。カシミヤ100%は身に着けるとさらに違うがよく分かります。
でも、だからといって絶対にカシミヤ100%が良いか?というとお使いになる方の性格や、肌の強さ、環境など様々な条件で変わってくると思います。どちらもジョンストンズの物でしたら間違いありません!
カシミヤ100%とウール混、どちらにしよか迷っている方のお役に立てれば幸いです!最後までありがとうございました。